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モバイルビジネスこれからどうなる!? 広告事業のモバイル(スマホ)シフト~早すぎる過剰期待の幻想~

2015年08月26日 ネズミ1号:略称「T」
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パソコンからのアクション単価がモバイルより高いのはなぜ?

PCのアクションはモバイルのアクションに比べて濃密で価値が高いと言われるようになりましたが。この濃密というキーワードが重要です。フェイスブックからグーグル、ヤフーまで今サービスの軸脚をモバイルへシフトすることに懸命になっています。ユーザーのモバイル比率が60%だとか、モバイルからの収益が50%だとかそいういう指標が株価にも影響を与えているという印象は皆さんもお持ちだと思います。
「モバイル」=「これから発展する途上国」という幻想から投資家はそういう施策を企業に期待しますし、人がモバイルからインターネットやメディアへの接触、情報の取得を行うようになると既存PCはもうだめだという考え方ですね。


 

 

1日中手元にもっているモバイルの可能性
たしかに一理あるが..なぜTVはなくならないしそれなりの収益が維持できている?

昔広告というと地上波コマーシャル、新聞、雑誌、ラジオ、OOHなどがマスメディアが主流でしたが、そこにPCが出現し、AIDMAでいうところのInterest→Action部分でROIが明確になるというビジネスモデルのもと新聞を追い抜くまでに売上規模は成長しました。

しかし、先のGoogleなどの決算をみてもAndroidなどを基盤にモバイルから得られているCPC単価などは、PCのそれに比べて減少しているんですね。
Googleでは、YouTubeなど動画広告売上が多くなったためCPC単価が下がっている。一部メディアのインタビューに説明したようですが、これは接触回数は増えるがあまり効果がないということを実証してしまったようなものですね。
そもそも動画(ムービー)というのは音声、視覚情報含め一番多くの情報を伝えることができる手段。従来の広告では映像系の広告が一番単価もたかいのですが、YouTubeのようにモバイル上の動画広告になるとその価値がさがってしまうようです。

モバイル広告価値が低いのはなぜ?

現在モバイル広告へ出稿している広告主の多くはモバイルアプリのデベロッパーや事業者がメインです。日本ではスマホの前にはキャリアが主導する垂直統合型の閉鎖されたプラットフォーム上で月額課金によるデジタルコンテンツサービス収入(ゲームやコミュニケーション分野まで)そしてECなどのトランザクションまで、マーケット全体の規模として数兆円まで膨らんだと記憶しています。
そのう20%近くがモバイル上での広告投資としてまわってくることで、ガラゲーの広告市場規模は雑誌や新聞を抜くまでになったと想像してみます。

一方スマホについては、実は旧来のキャリア主導のモデルではなく、そもそも端末がパソコンと同じことができるコンパクトなデバイスに電話の機能がついたようなモノなのですが、デジタルコンテンツの課金という上では、昔のi-modeなどのように決済敷居が非常に高いことが難点として挙げられます。

よくフリーミアムモデルともてはやされますが、ゲームのガチャなどパチンコのようなサービスしか収益が上がらないマーケットになっている感じでしょうか?
スマホゲーム市場はコンソールを抜いて5000億くらすになったといわれていますが、この規模では、ゲーム、エンタメ業界の数千億程度の広告マーケットしかないレベル。
実際スマホ広告の市場規模はようやく1500億円にとどくかどうかという所だと思います。そういう意味ではモバイル広告の単価はまだまだ安定した課金ビジネスモデルなどが確立されていないデジタルエンタメセクターの広告主が大半ということで致し方ないことだといえるかもしれません。

モバイル上における広告アクションは希薄である!?

冒頭「濃密さ」というキーワードを出しましたが、PC上からの広告アクションは濃密でモバイルのそれより価値があるという表現で紹介しました。
おそらくその殆どがサーチをトリガーとしたinformationalやTransacitonalな意図に価値を見出すという広告が占めていると想定できますがモバイルでも実は基本的な原理は一緒だと考えてみます。(※DSPなどもありますが、ここでは割愛します)
PCで中古マンションについて調べたり、探したりする行為はまさに購入を考えている人。そういう人はモバイルでサクッと検索などしてマンションを買うというのはちょっと想像しにくいですね。一方モバイルでは、まさに今「この意味って?」「この知覚にトレイあるかな?」みたいな「今」を起点にしたニーズが主体となることが多いように思います。
常にもちあるいている端末だからこそ、モバイル上でのアクションというものは数は多くなり、その一つ一つはちょっとした動作となり、個々の意図の重みは希薄になるということですね。また24時間、365日という有限の時間の中で、ちょっとした行為(アクション)すべてにいちいち金がう価値をつけるというのは非現実的でし、当然価値のない日常のなにげない行為(アクション)が増えるわけですから広告単価も下がることは道理だと言えそうです。

モバイル広告の将来はないのか?

メディア側からすると広告単価が低ということはビジネスモデル上経営がなりたたなくなるという悪材料なのですが、出稿主がわからいうと、安い単価で多くのリーチが稼げるというメリットが発生します。
ただし、昔の地上派のようにただ情報がリーチすれば価値があるとは評価されないインターネット広告においては、1広告アクションの単価と品質が同時にもとめられることになる訳です。

そういう意味では、広告ビジネスモデルとしては究極に効率化される時代が到来すると言えそうです。朝起きて、トイレにいるとき、電車で通勤通学するとき、天気予報を確認するとき、知人とメッセージ交換、フェイスブックのタイムラインみながら知人の近況確認を行っているき、YouTubeで動画をみているとき、などなど、普段の何気ない生活の細分化された一コマをより密度高く接触できる多くの機会は増えるわけですね。
しかしよくよく考えてみると、モバイル化、デジタル化が加速することで、そもそも従来のメディアやコンテンツホルダーが配付、配信していた情報やコンテンツの価値そのものがコモディ化していることも見逃せない要素。
出版社の事業モデルをみてもスマホに進捗されて大変なようですが情報やコンテンツの価値そのものが、スマホというPCと同じプラットフォームがモバイル化された事に対して起きた現象だとすると、

・コモディティ化されて汎化されて下がり続けるコンテンツの価値
・無料が当たり前となるサービスや機能
プライバシー問題とのジレンマ
 細分化される利用者との接点をビジネスチャンスにしようとするとはやりプライバシーの問題とぶち当たってくるのでしょうがこの辺りの動向も要チェックですね。

という点でスマホになって便利になった生活者視点を見しえてみると、今後のモバイル広告ビジネスについては、旧ガラゲーのような規模まで成長するのか、そもそもまったくイノベ―ティブな広告でない情報流通モデルが生まれるのか?などなど、これから楽しみな事項としてウォッチして行くと面白そうですね。



2015年08月26日 ネズミ1号:略称「T」
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