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アマゾンはどうやってテレビに挑もうとしているのか!?~本格化する映像ソフトのIT化・パラダイムシフト~

2015年09月08日 ネズミ1号:略称「T」
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話題のプライム会員向け動画配信の裏にあるもの

家庭用テレビモニター覇権をめぐる争奪戦!という形でみがちなオンライン動画戦争について、見方を変えると番組やドラマ、映画、アニメといったソフトウェア流通におけるパラダイムシフトがまさに起きようとしていると言えそうです。日本では、電波法と放送法により一部のプレイヤーしか参入できなかったテレビ利権。テレビ局を頂点として、番組などの映像ソフトウェアは実質製作プロダクションが供給しているという図式に変化が起きる予感・・・というか海外からの黒船により、今度は既得権益だった電波の領域までビジネスモデルの構造改革が進むか今後が見ものです。


 

 

米国で初まったITによる業界構造再編の動き

米国ではいち早く新聞メディアがITによるニュース配信により駆逐され、ワシントンポストといったような老舗新聞社も、Amazonのジェフ・ベゾスのポケットマネーなどによる救済されるにいたっていますが、ポイントは彼のポケットマネーでの投資という点でしょうか?今後10年スパンで考えると人がテレビ受像機と向き合う時間は極端に減り、スマートフォンや個人識別番号をとおして識別されたOOHディスプレイなどのスクリーンの接触時間や回数(フリクエンシー)が圧倒的なシェアを握るようになるでしょうね。

また、ソフトウェア流通もがらっと変わるでしょう。Netflixが誕生し、ビデオレンタルで一世を風靡したブロックバスターズが駆逐されるまでおよそ5年。日本でもTSUTAYAや映画館という産業は一部の娯楽施設要素をのぞいてはおそらく駆逐されるかもしれません。

これまでホットな映像ソフトウェアの主な供給元であった音楽でいうことのレーベル機能みたいな立ち位置までになりさがったテレビ局と、番組を供給してきた政策会社モデルもほどなく崩壊するかもしれません。

IT各社が展開する独自ソフトウェア製作投資額の大きさと全世界をターゲットとしたスケーラブルな構想

その昔米国ハリウッドの役割は映画や娯楽を輸出することで、アングロサクソンを由来とする資本主義文化や風習を各国に浸透させて、グローバル企業であるコカ・コーラやファッション産業、音楽産業などの進出を優位に後押しするといった日本でいうところの護送船団型の総力をあげた洗脳プロモーションだと見てみると分かり易いかもしれません。

企業でマーケティング担当をしている人だと分かると思いますが、ブランディングというのはある意味「信頼」構築をする作業プロセスであり、信頼から生まれる憧れや稀少性を人々の心の中に選択する際の判断材料として育むことが新の狙いです。そういう意味では音楽や映像ソフトという文化的な産業は、グローバルにビジネス(商い)を展開する上で最高の広告塔となるわけですね。

最近の日本が下手くそなのが、こうしたソフト面での戦略でしょうか?その昔ソニーや松下みたいな会社は耐久消費財としての家電や白物などで貿易をうまくやっていましたが、半導体やチップが汎用化され、モジュール化され、もはや採取商品体を組み立てて売っても利益がでなくなった時、儲かる企業は部品をつくっている村田製作所のような表に出ない企業だけになってしまっているようです。

ソニーはハードだけなく、ソフト面が重要だということに気付きコロンビアをいち早く買収してうまくやっていたようですが、IT産業が進む中では、その版元既得権益としのごの折り合いをつけよとしたために、ipodをうみだしたAppleには先をこされ、中途半にモノづくりを経験していない世代の経営者にかわってからもソフト目における戦略では失態を繰り返しているような感じなのかもしれません。

そういう中、ネット系プレイヤーの新たなる映像ソフトウェア流通革命が起きようとしている訳です。

米国オンデマンド競争:

米国ではハードウェアを無料で配り月額課金で番組表プログラムによりソフトウェアを供給するとTivoというモデルが一斉を風靡しましたが、今はハードウェアではなくスマホやタブレットといった4thウィンドウに直接映像ソフトウェアを配信するモデルでのシェア争いが熾烈を極めています。テレビ受像機にはセットトップボックスを設置するシェア争いも過熱していますが、その中でシェア再開のAmazonは別の戦術をとるようです。

Roku 37%
Chromecast 19%
AppleTV 19%
Amazon Fire TV 14%

※米国セットトップボックスシェア business insider

この中でRokuとうサービスは日本ではなじみがないかもしれませんが、AndroidOSベースのサービスで、テレビでYoutubeとかNetflixとかGooglePlayとか各種ソフトウェア配信プラットフォームをチャネルとして選択して視聴できるセットトップボックスです。スマホなどでYouTubeアカウントなど活用している人なら気付くと思いますが、テレビやタブレット、スマホ、PCに渡って視聴履歴や途中までみた番組をタイムシフトして閲覧できることも可能です。こうしてみると、映像やニュースを見るソースが通信の上に乗るサービスにシフトしてきていることが分かりますね。

このセクターのターゲットは言ってみればDVDやBluerayDiscといった映像ソフト流通の代替えモデルということができます。円盤の販売はともかく、レンタルビデオ(DVD)といったビデオレンタルショップモデルと米国で3大ネットワークと呼ばれているケーブルテレビモデルの駆逐が始まろうとしていると見てもいいでしょう。これらモデルはいずれもサブスクリプションによる番組のオンデマンドができるサービス。そいう意味ではHDDレコーダーなど家電製品にも影響がでるパラダイムシフトだとも言えます。契約アカウントを中心に、セットトップボックス、スマホ、タブレット、PCといったマルチウィンドウでタイムシフトしながらドラマや番組を視聴することができる点が特徴ですね。

オンデマンド配信企業が動き出した。自主番組投資の衝撃

アマゾンなどはつい最近の発表で、英国BBCトップギアの名物司会者などを年間30億近くの契約金で引き抜き契約したと報じられましたが、今後は昔の日本のゲームコンソールのように、どんなキラーソフトを配信企業が独自に持つことができるかキモとなると各社考えているようです。日本の●●チャンネルのように、地上波やビデオショップに置いてあるような映像ソフト権利を買付けて配信するだけのモデルですと、他サービスと差別化できませんし、消耗戦に入るだけです。そうしたなかIT巨人企業は独自ソフトの制作に多額の時価総額をベースに投資を開始したという感じですね。

プライム会員むけサービスに実質無料バリューで勝負に出たAmazon

米国ではプライム会員の数は1000万人を超えAmazonにとってユーザーから直接サービス料を徴収できるモデルとして黒字にも転換しているそうです。
米国では年会費77ドル(日本の二倍ですが)それが99ドルまで値上げされたましたがそれでも50%近く会員数が増えたそうです。
プライム会員向けに実質無料のオンデマンドストリーミングサービスを提供することになるそうですがこの他にも、容量無制限のオンラインストレージなどさまざまなサービスミックスをプライム会員向けに提供し囲い込みを図ってゆくようです。

セットトップボックスモデルは、据え置き型ゲーム機コンソールと同じモデル・アマゾンはここから脱却してサーバーサイドのサービスモデルでドライブをかけようとしている。そのコアになる戦略がプライム会員のロイヤリティ向上。ECでの売り上げとともに、オンデマンド映像配信マーケットでも競合を出し抜くという一石二鳥な戦術にシフトしたということが伺えます。
Goolge傘下のYoutubeも今年末より有料化モデル導入に前向きですし、Appleも次のWWDCなどでAppleTVの強化なども予定しているとも聞きます。ItunesStoreを起点としたiPhoneなども組み込んだモデルを検討しているようですが、Appleはソフトというよりもハードをうるためのソフトという考え方が中の人と話すといつも色濃く感じられるのも事実。この辺りは故スティーブジョブズさんがソニーに感銘を受けた流れが今だに社内に受け継がれているのかもしれません。何れにしても我々視聴者にとっては恩恵のあるモデルが今後市場を支配してくれることを願いつつ、今後のサービス動向が楽しみです。



2015年09月08日 ネズミ1号:略称「T」
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