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ビットコインは通貨となりうるのか?現状の問題点と課題:ゴールドマン・サックス

2014年03月13日 ネズミ1号:略称「T」
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日本ではビットコインは経済産業省管轄!?実物「モノ」としての扱いに」の記事でも紹介しましたが、ゴールドマンサックスなどからもビットコインが今後、通貨としての機能を果たせるのか?についてレポートが公開されたようです。
ゴールドマンサックスのレポートによると、ビットコインは、取引を支える台帳記入式のテクノロジーと定義した上で、「おそらくビットコイン開発者が主張する機能しそう(権威あるサードパーティーなしにピアーツーピアネットワークによって電子取引を記録し認証するシステム)だが、通貨として機能することはありそうにない。」といった結論が語られているとの事です。


 

 

ビットコインはコモディティ(資産である)ただし、金と比べるとあらゆる面で価値が安定していない。

ゴールドマンの研究論文では、ビットコインに比べ、金の資産価値ははるかに安定しているとされていますが。もともと通貨は、金や銀によりできていたものだったと個人的には捉えています。
金や銀を大量に持ち歩くのは重くて大変です。それから金本位性といった考え方の元、金と交換できる引換券として紙幣が流通するようになったように歴史でならったように思います。ゴールドマンサックスのレポートでは、コモディティは新たなより便利なコモディティが出現すればとって代わられるとしていますが、Bitcoinは金を代替えするような可能性はないと断言しています。ただ、ここはちょっとした論理スイッチがなされているように思います。

通貨となりうるか?ではなく紙幣となりうるか?という争点でないのはなぜか?

下部で紹介する、ゴールドマンサックスに関する記事も、東洋経済の記事も、ビットコインをコモディティとして捉え、通貨(貨幣)になることができるか?という視点で議論がなされていますが、ちょっとした違和感を覚えてしまいます。なぜならば、先のにもお話したように、ローマ時代や古代の貨幣・通貨というものは、金貨や銀貨が主流だったのでは?と言えるからです。「ビットコイン=金や銀となりうるか?」ではなく、「ビットコイン=金や銀に交換できるか?」という議論の方が分かり易いです。「ビットコイン(bitcoin)は古代の荷為替手形。マイニングは、手形を保証する巧妙なメカニズム。」でも紹介しましたが、個人的には紙幣の概念に近いものだと理解していました。

実は元来、通貨自体がコモディティであった!?
紙幣と通貨(貨幣)の論理スイッチがなされている!?

現在の議論は、『ビットコイン=ドル紙幣交換できる』→→『投機目的に買われているためバブル気味』である。『レートが安定していない』、通貨としては不都合である。という流れになているようです。先に採掘した人がずうっと手放さずもっていて購入したい人が多くいるが、実態が少ないので紙幣に換算するとバブル気味になっている。最近はそろそろ手放そうという人が出てきているといえるのでは?という趣旨で書かれています。

確かに今現在は一部の悪意ある相場師か誰かに仕掛けられたがそうした行為をしているのかもしれません。しかし、ビットコイン自体が交換券的な側面を持つようになり、例えば、貿易取引決済手段として原油や希少資源などにペッグされるようになったらどうなるでしょうか?現在の紙幣や政府が発行する通貨については、中央銀行という存在があり、その国が生み出す富などにペッグした信用を紙幣という形で流通させていると言えます。金から国力や軍事力が担保となることで、基軸通貨といったポジションたりうるような紙幣で石油などが購入できるようになるわけです。現在は、ひょっとしたら麻薬など非合法なモノを取引する媒介として活用されているのかもしれませんが、その利便性から貿易決済荷為替として本来の設計思想にあった使われ方がされるようになったら話は変わるかもしれませんね。
昨日は日本でも、ビットコインは「モノ」として扱うとされましたが、続けてゴールドマンサックスや金融研究機関から同じような趣旨の研究レポートが発表されるというタイムリーな情報が飛び交っていますが、こういう時にこそ、ちょっとした思考を凝らした逆転の想像をしてみると面白いかもしれません。

本日の照会記事一覧

  • ゴールドマンサックス・Bitcoin研究レポート
    「有望なテクノジーだが通貨ではない」 - ((Techcrunch))

    要旨:ビットコインをはじめとしたデジタル通貨は、通貨、コモディティ、金融資産の境目に位置しているモノと言える。現在のところ、仕組み上決済手段として利用されることは可能だが、投機的金融資産として利用されているというのが我々の見解。通貨として成功するためには、現実通貨への安定して交換率が必要。資産価値が予期せず大幅に変動することは普及の大きな妨げになる。

  • ビットコインという「通貨」の正体 - ((東洋経済))
    要旨:通貨とは幅広いモノの取引決済に使われるもの。そうでない限りそれは通貨ではない。金や銀も同じ。実は政府や日銀の公式見解はこの考え方に基づいている。各国にビットコインの取引所があるが、そもそも通貨としての利便性がないからこそ、取引所がないと購入することはできないというこの証明であり、現在は、投機資産として買われている。そのいい例として1ビットコイン=650ドルという高値がついていることがあげられる。



2014年03月13日 ネズミ1号:略称「T」
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