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金利とインフレの関係について簡単に考えてみました。

2015年02月04日 ネズミ1号:略称「T」
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最近QE緩和だとか、米国利上げだとか、スイスショックだとか円高リスクだとかいろいろ書かれていますが、仕事がドタバタしていたりすると、そいうニュースを斜め読みするだけで「で?真相は?」とついつい思っていしまいながら、忙しさにかまけて忘れてしまっているのですが、久々の投稿となる今日は、「金利が下がるとインフレになる?」という薀蓄について、風が吹けば桶屋が儲かる的なちょっと適当な流れで、整理してみることにしました。


 

 

金利を下げるとインフレになる(物価があがる?)について

有史以前、当然貨幣は存在せず、そもそも経済という概念すらなかったのですが、物々交換から貨幣が発明されて、経済という概念が誕生し、重たい金貨を持ちあるくことが面倒だということで、荷為替というシステムが発明され、さらに、紙幣というものが発明され、その内、お金をもっていないくとも、借りるという概念が発明されたというざっくばらんにいったお話は、私もなんとなしに歴史などで習った記憶があります。

そもそもお金を貸して、利子をとるという金貸しという概念は、中世キリスト教の教えの元では卑しい仕事という概念があった言われています。

「なぜ?」と思う方も多いと思いますが、これはキリスト教の教えである禁欲と勤勉の精神に反するからなのでした。勤勉であらずとも、お金を貸して利子を稼ぐという行為が卑しい行為として特にカトリックでは疎んじられていたということでしょう。そう、そいう金貸しという商売は、ユダヤ人が住まう地域でユダヤ人により営まれているという事が多かったようです。

そこに中世宗教改革が起こるわけです。特にカルバン派と呼ばれるプロテスタントは禁欲・勤勉を掲げていたようですが、その結果利益が得られたならばOKじゃないの?という皮肉なことに、利潤追求が正しい行為だとして認知されるようになったそうです。

こういう宗教改革が結果的に資本主義の精神に多大なる影響与えた、金利などの現在のシステムの醸成にも貢献したみたいなことをドイツのマックスウェーバーさんの本「プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神 (岩波文庫) 」などでは、読み解けるのだそうです。

Die_protestantische_Ethik_und_der_'Geist'_des_Kapitalismus_original_cover.jpgちょっと前置きが長くなりましたが、話を「金利を下げると物価が高くなる」件ついて

利潤動機に基づくと、人々は、利益を追求すべく、勤労労働だけでは物足りず、金利が安くなると、お金を借りて、一山当てようといろいろなことにチャレンジするようになるみたいです。

何も投資だけではなく、このタイミングで家をローンで買おうとか、ちょっと借入して、収益物件を買おうとか、銀行にお金を塩漬けにしておいても利子もつかず価値がさがるから、国債や株式でも買おうか。。とかそういう真理ですね。

そういう心理になると、金利を下げると、結果として乗数的に市中に出回る、循環するお金の量が増えることになるようです。

世の中に流通するお金の量が増えても、仮にすぐにはお金で買えるものが増えなかったり、お金が増えた分だけ、十分に欲求を満たすだけの品物が世の中に急激に増えるとは限りません。例えば、希少なチューリップとか、不動産というものは数に限りがあるわけですし、そうした希少性の高いものを中心にどんどん値段が上がってゆくような流はイメージできると思います。

本来お金があふれていなかった時勢では考えられないような値段が、そいうものを中心についてくるわけです。

実際にお金を持っていなかったとしても、たまたま自分が住んでいる家の値段が数年前の2倍近くの値段で売れる!ということになれば、現金をもっていないのに、お金持ちになった気分になって、安い金利だけら、隣の土地もかってアパートでも立ててやろうか!という野心的な利潤動機もあおられてしまうこともありそうです。

こういう流を乗数的な波及といえるのかもしれませんが、金利を下げると、希少価値の高いモノがだんだん高い値段がつくようになり、それをきっかけとして、勤労で稼いでもいない資産が値上がりし、お金持ちになったと勘違いする錯覚で、どんどん投資してしまうという流れが発生しうるということですね。

そうした資産インフレが起きることで、一般的なモノの値段までも高くなって行く..一般モノからちょっとプレミアムな味付けをした商品の方が売れるようになる。。だからインフレになる。。みたいな感じの減少が発生するということですね。

今はゼロ金利、さらに量的緩和も行っているのにインフレにならないのはなぜか?

先にお話しながら思考をめぐらした内容は、あくまでの一つの国の中の金融政策という観点での教科書的なお話だと言えます。

実際に、恐慌に陥った後の人々の真理状況としては、あんな醜い借金というものは自分の目が青いうちには一切やらん!という家訓にでもしてしまうような勢いの強烈な記憶が染み付くことになるようです。

というのは、お金をもっていなかったくせに、自分の家の値段が3倍になた!10年後はヤバいことになるぞ!ということで、多額の借入をして、希少性の高いチューリップを家一軒が買えるような金額で買ってしまって、10年後にこれぐらいになるみたいな妄想をしていたのが、ある突然、バブルがはじけて、自分の家の価値は1/5までに下がり、元々キャッシュを持っていたわけでもないの、値下がりした資産価値の10倍以上もの借金だけが残ってしまうという悪夢が現実になるような事に遭遇したら、一生借金なんてするものか!と思ってしまうでしょう。

どうでしょう。ここまで話すとイメージできると思いますが、バブル崩壊後の(恐慌の後)というのはこうしてみんなが一斉に借金返済に集中し、禁欲と勤勉の古きキリストの教えを守り抜くような内向的な嗜好へと陶酔することになるのです。

QEなどの量的緩和は、前段の教科書的な真理をつくための施策

量的緩和という施策は、どちらかというと、先に述べたような経済が委縮した国に住まう人々や企業を刺激するというものではなく、どちらかというとそいう現状から遠く離れた、国外の人々の真理を巧みに操るためのもだと言えそうです。

実際、日銀黒田総裁が就任前に金融緩和派だというブラフをかましただけで、円安に動き、株価があがった訳です。

つまり、このブラフが、金利を下げる(ゼロだったら、お金をばらまいて、流通させる)というメッセージにより、国外の機関投資家が、先にお話した経済の教科書のフレームワークが働く妄想を刺激し、一山当てようとか、他国では、燦燦たる状況のなか、日本で短期に勝ち抜こうみたいな真理が働くのは想像に難くないでしょう。

ただ、あくまでも真理的な洗脳工作であるため、実態経済が本物とならない限り(人々が勤勉にいつくしみ、借金を返済して、余裕ができてきて、その昔の悲惨な状況を忘れられることができるようにならない限り)カンフル剤をうっても、その内限界がくるというのが良く巷で叫ばれている説などと思います。

ちょっと長文となりますが、こいうざっくりした視点で、いろいろなニュースや記事をみてみると、さまざまな方々が、陽動作戦にでいることが想像できるかもしれません。

ここ最近のキーワードとしては

・原油安(1バレル30ドルまでいくか?)

・米国利上げ(先延ばしか?)

・EUの量的緩和

・スイス中央銀行のQE突然幕下げ

・ウクライナ情勢

・日本の人口問題(少子高齢化)

というテーマを見ているとなんとなく流れがわかるような気になってしまうかもしれませんね。

恐怖の逆走が始まる この「円安」は突然、終わる ----「円安シフト」はもう遅い、地獄を見ることに(現代ビジネス)」のような記事も面白かったですが、先に長々と記載させていただいた視点で、記事を読んでみると、いろいろな事が見えてくるかもしれません。



2015年02月04日 ネズミ1号:略称「T」
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