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成熟国では健全な経済成長はもはやありえない!? 世界が日本流の長期停滞に入る恐れも?

2013年11月21日 ネズミ1号:略称「T」
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jppress:英フィナンシャルタイムズMartin Wolf氏:「日本の失われた10年」とよく言われましたが、実は日本は世界を10年先取りしていたのかもしれません。リーマン以前の好調な世界経済から日本だけ取り残された-などと良くメディアは批判していました。しかし、ここに来てそもそも所得水準が高い成熟国では普通の経済活動による経済急成長などありえない!?ということがだんだん分かってきたようです。昨日も「来年2014年:QEなどの実験は失敗、成熟国のインフレ(成長)は難しいと実感する年になる!? 」といった記事をまとめてみましたが英フィナンシャルタイムズでもこうした論調の記事が出るようになったようです。


 

 

米国のローレンス・サマーズ元財務長官が、楽観論者の残党に大量の冷や水を浴びせかけた

先日開催されたIMFの年次調査会合にパネリストとして参加したローレンス・サマーズ元財務長官によると、高所得国の経済が世界金融以前の景気にもどることは難しいのでは?と発言をしたようです。
思慮深いアナリストさんは、金危機依頼「日本の失われた10年」の二の舞いになることを恐れ続けてきたというのです。

サマーズさんというと米国財務長官でバーナンキ就任前の2006年までに任期をつとめた人。

言ってみれば彼の政策がサブプライムを引き起こすよ環境を創り出したとも考える人もいるようですが、そのこの張本人がサブプライムについて暴露とも言えるべき発言をし、レバレッジを活用したバブルを作り出す以外に成熟国での経済成長はありえないという論調を公の場で話したというのです。

JFKの暴露話ならぬ、金融暴露話ともいえる内容の記事なのですが、下記にポイントを3つ紹介します。

  1. 2007/8年から5年近く超低金利を続けているにもかかわらずGDPの伸びは鈍化し続けている
  2. 金融危機で打撃を受けた国は危機以前に住宅(不動産)価格を担保としたバブルを経験している
  3. 危機前の数年間はこのバブルにより世界経済は成長していたにもかかわらず長期金利は著しく引く水準で推移していた

この内容を見るとそもそも量的緩和をやったとしても危機以前の景気に戻るわけがない、5年間の実験は結局失敗だったということが学習できると言っているかのようですね。

金融危機以前も変わらず金余り状態だった。これを吸収するために、サブプライムが仕組まれたと言える

どのようにしてサブプライムが起きたのか?

成熟国をバブルにするために働いたメカニズム。これはもはや不正を働いて経済をふくらませていった言えますね。

お金持ちは支出以上の所得を得ることが多い。

よって貯蓄ばかりがたまってしまう。

だから、お金持ち出ない人をそそのかして返済能力を超えた借金をさせて消費を無理くりしてもらった。

これがサブプライムローンや、住宅を担保としたクレジットによるお買い物だった..

しかし、2008年にこの手法は破綻してしまいます。

今世界経済は、たとえ金利が極めて低くても企業が使いたいと思う以上の貯蓄があるのだそうです。これは大半の主要高所得国に当てはまるそうです。

高所得国での設備投資ではもはや過剰貯蓄を吸収するような需要は得られない!

例えば、今、日本でボリュームゾーンと想定される年収300-400万の人が数年後に年収1000万を超えるようになるというのは先進国では「ありえないな」というのはなんとなくイメージつくと思います。
今や700-1000レンジ仕事は高度なマネイジメント、専門性に飛んだ人しかもらえなくなってきていると言えるでしょう。
一方で、発展途上国の場合、今月収が5万円ぐらいの人が数年後に15万円(約3倍)になるというのはイメージが付きます。

こういう人達が80万円ぐらいの自動車を購入するようになるのです。国民全員が1000万の高級車を変えるようになるとか、本来固定資産など買えないような人が持ち家を持つといったような経済構造はサブプライムのような不正を働かない限りありえないということなのですね。

ではどうすればいいのか?

「最善の対策は、生産的な民間投資や公共投資を増やして裾野まで雇用機会を作る事だ」とサマーズ氏は提言しているようです。

一般の人が雇用され、賃金を得て人並みの消費をしてもらうことで、需要が生まれるということなのでしょうね。

まとめ

経済の本質を考えてみると、紙幣や通貨というものは文明を育むための人類最高の発想だったのだと言えます。
しかし、ここまでネットワーク化され、国境の壁もなくなり瞬時に取引ができるようなレベルにまでなると、比較優位な高低差も働かなくなり、世界の2重構造が解消されることで実は全部が全部"平(たいら)"になってしまった。

結果として、お金という水が流れなくなってしまった。

というたとえが解りやすいのかもしれません。

ギリシャ、ローマ帝国、帝国主義時代など歴史を遡ると、支配するもの、支配されるものの関係があってこそ、富める国家が存在していたのもイメージできます。

全員が富んでしまったらそれ以上の事は起こりえないということなのですね。



2013年11月21日 ネズミ1号:略称「T」
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